歯 ママの病気・健康 教えて!ドクター
「子どもの歯を守りたい」と、赤ちゃんの頃からケアに努めているママは多いと思いますが、ご自分の歯のケアは後回しになっていませんか。顔の中で歯は表情を決めるパーツ。白い歯、きれいに並ぶ歯は、それだけで顔の印象を明るくしてくれます。そして状態の良い歯で食べ物をきちんと噛むことは顔やあごの筋肉を鍛えるとともに、脳の満腹中枢を刺激するので、小顔やダイエットにもつながるのです。ママの元気、そして美しさのためにも歯のケアをしっかり行いましょう。
健康にも美容にも欠かせない歯ですが、トラブルを抱えている方もいらっしゃるでしょう。
歯のトラブルを代表するものといえばむし歯ですよね。原因となるのはむし歯菌。歯垢(プラーク)を温床に繁殖し、その数は歯垢1mg中1億個以上にものぼります。歯にべったりと張り付き、食べ物の糖分を元に作り出す酸で歯を溶かします。そのままにしておいて治ることはありません。初期段階では痛みはありませんが、次第に冷たい物・熱い物がしみたり、激しく痛んだり。歯の内部や根の部分まで浸食してしまったら、大切な歯を抜かざるを得ません。
最近よく「歯周病」という言葉を耳にしませんか。歯周病は歯槽膿漏とも呼ばれ、歯周病菌が歯の周りを支える組織を冒す病気です。症状としては歯茎から膿が出て強い口臭を発生。歯を支える組織を破壊し、最終的には歯が抜け落ちてしまいます。しかも歯周病菌が内臓疾患を引き起こす場合も。たかが歯の病気と軽視できないのです。
残念なことに歯周病は女性の方がかかりやすいといわれています。原因は歯周病菌が女性ホルモンを養分にしているため。女性ホルモンが活発に分泌される月経期や妊娠期に症状が悪化する人も多く、妊娠期に歯周病を抱えていると早産・流産のリスクが高まる報告もあります。
むし歯や歯周病を防ぐには、毎日のケアが重要です。歯磨きは起床時、就寝前はもちろん、食事やおやつなど食べ物を口にした後はその都度磨くようにします。時間がない、つわりなどで歯ブラシを口に入れることが辛い時は液体の歯磨き剤でうがいを。シュガーレスのキシリトールガムを噛み、菌を洗い流す作用がある唾液を増やすこともおすすめです。
また口の中につねに食べ物が入っていると菌は増殖する一方。規則正しい食生活を心掛け、食べる時以外は口の中をきれいな状態に保っておきます。もちろん食事時間を決め、それ以外は食べ物を口にしない、食べたらすぐに歯を磨くことはお子さまの歯にとってもプラスになるので、家族揃っての習慣にしましょう。
デンタルケアにおいては、歯科医院をどんどん活用してください。今、歯科医院は治療から予防へと変化しています。痛くなった時に駆け込むのではなく、定期的に歯科医院に通い、普段は落とし切れない歯垢や歯石をプロの手でクリーニングしてもらいましょう。また口の中の状態や歯質を調べることもおすすめ。例えば唾液がアルカリ性の人は歯周病に、酸性の人はむし歯になりやすく、それに合わせたケアを指導してもらえば効果が一段とアップします。
ホワイトニングや矯正なども技術が進化し、気軽に受けられるようになっています。エステや美容院のように、これからは「お気に入りの歯科医院に通う」がママの常識です。
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