性感染症 ママの病気・健康 教えて!ドクター
我が国で最も多い性感染症(STD)で、クラミジア・トラコマティスという病原体によって発病します。特に10代後半から20代にかけて、性活動の活発な世代に感染者が増加しており、クラミジア感染者はすでに100万人以上いると推測されます。
感染しても男女共に自覚症状が乏しい為、無自覚のまま、パートナーへうつしてしまうことが多く、特に女性の場合、気づかずに放置しておくと、不妊症や子宮外妊娠の原因となります。たとえ妊娠しても、流早産や母子感染で赤ちゃんに感染し、大きな問題を起こします。
クラミジア感染症は、パートナーとの性的接触により男性精液、もしくは女性の膣内分泌液に混入しているクラミジア・トラコマティスによって感染します。性器クラミジアに感染している女性の4人に1人は、口の中からクラミジアが検出されたという報告もあり、性器接触がないのに、オーラルセックスだけで尿道炎になった男性がかなり増えており、新しい感染パターンとして注目されています。又、クラミジアに感染していると、HIVや他の性感染症(STD)への感染のリスクが高まります。
男性では主に尿道炎や副睾丸炎を起こし、主な症状としては、尿道からのうみ、軽い排尿痛、尿道のかゆみや不快感、副睾丸の腫れや発熱なども起こします。しかし、約半数はほとんど無症状です。
女性では先ず、子宮頚管に感染し、その後、上行性に感染が進み、子宮内膜炎から卵管炎を経て腹腔内へ進み、骨盤内で様々な症状が呈することがあります。主な症状は、おりものの増加、不正出血、下腹部の痛み、性交時の痛みなどですが、約80%近くのヒトは、全く症状を感じないと言われています。感染したまま放っておくと、卵管や腹腔内で持続的に炎症を起し、子宮外妊娠や不妊症の原因にもなります。
対処の方法
明らかな症状がある場合は、早期に医療機関を受診し、パートナーも同時に、検査することをお勧めします。又、感染のリスクの高い相手とセックスをした場合や、パートナーが変わった場合も、検査をお勧めします。最近、自宅で検査をする検査キットも販売されていますが、正確な検査・治療を受けるには、やはり病院がベストです。
検査について
検査は、男性では初尿、女性では子宮頚管からの分泌物を調べます。症状が出てくるまでには1週間〜3週間の期間がありますが、感染する可能性があった日から、2〜3日経っていれば可能です。
治療について
治療は、クラミジアに効果のある抗生剤を1日〜2週間服用します。最近では、1日のみの服用で治る抗生剤もあります。治療後2〜3週間で再検査をし、陰性であれば治療終了です。完治していれば再発はないと考えられますが、再感染はあるので注意が必要です。
クラミジア感染の予防には、コンドームが有効です。オーラルセックスでも感染するので、最初からの装着が必要です。
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