腰痛・腱鞘炎 ママの病気・健康 教えて!ドクター
子育て中のお母さまは何かと身体に負担がかかりがちで、あちこち痛めてしまいます。そんなお母さまに多い腰痛と腱鞘炎について説明しましょう。
女性にとって妊娠と出産は、人生において大きなイベントです。腰にとっても例外ではありません。
妊娠中は大きな子宮を抱えることで腹筋は伸ばされ、重心を保つために反り腰になりがちです。出産後は子宮が小さくなり腹筋が緩んでしまうため、背筋の緊張は強くなり、反り腰はもっと強くなります。その上、お子さまを抱っこしなければならず、背筋の緊張はますます強くなり、腰痛が起こりやすい状態になってしまいます。子育てに家事に忙殺されて、運動不足が腰痛に拍車をかけてしまうことに。
そんな腰痛の予防とご自身でできる治療をご説明します。荷物を持つときは、膝を曲げてなるべく荷物を自分の重心に近づけ、膝を伸ばす力を使ってゆっくりと持ち上げます(○)。膝を伸ばしたままで腰の力だけで持ち上げないように気をつけてください(×)。上半身の力だけで荷物を動かしたり、肩から上に重い荷物を持ち上げることも慎みましょう。
運動不足を解消するためには、30分程度の軽めのウォーキングと腰のストレッチングを。また、温かめのお風呂にゆっくり入って、血行を改善するのも効果的です。痛みが出てしまったら安静が必要ですが、最近、売薬で消炎鎮痛剤(フェルビナクやインドメサシン)が入った湿布や塗り薬が薬局などで簡単に手に入ります。痛みが強いときはこれらを使ってみても良いと思います。
次第に大きく育っていくお子さまをお世話するのには、手や手首に大きな負担がかかります。特に、親指を伸ばしたり外に向けたりする筋肉の腱が手首で炎症を起こす“ケルバン病”が有名です。使いすぎによる腱鞘炎の一種ですが、お子さまを抱っこすることが多い、授乳中のお母さまに多いようです。
予防はなるべく片腕に負担がかかり過ぎないように気をつけることです。子育て中はなかなか難しいですが、ちょっとした気配りで大きく違ってきます。左右のバランスを考えて手を使うようにしましょう。また、お風呂で腕の筋肉のマッサージをするのもいいですね。痛みが強いときは、消炎鎮痛剤が入った湿布や塗り薬を使ってみましょう。
腰痛もケルバン病も、身体に負担をかけてしまうことが大きな原因ですが、悪いと分かっていても避けて通れないのが、子育て中のお母さまの辛いところ。自分で予防して治療してみても、なかなか効果が上がらないときは、最寄りの整形外科の先生に受診しましょう。
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