夜泣き・夜尿症 子どもの病気 教えて!ドクター
先日、都内にある『夜泣き地蔵』の新聞記事を見つけて、インターネットで検索したところ千件以上のヒットがありました。夜泣き地蔵の由来は様々ですが、昔から母親が子どもの夜泣きに心を痛めてきたことがよく分ります。夜泣きは良くわかっていないものも含めて色々な原因が考えられます。夜泣きは一般に養育者の60%が経験しているにも関らず、今でも『病気』とは見なされていないため、残念ながら十分な研究はされてはいません。
そのなかでも『3ヵ月コリック』は赤ちゃんが突然、激しく泣く状態を指し、生後2週間ごろから始まります。内視鏡による最近の研究によれば、3ヵ月コリックの赤ちゃんは十二指腸が激しくけいれんするために出現するとのことです。3ヵ月コリックは生後3ヵ月までに自然と消失しますが、マタニティーブルーにならないためにも困ったら小児科医に相談してみましょう。
生後4ヵ月を過ぎた赤ちゃんでは夜中にミルクを飲む回数が一回抜けて6時間くらいは続けて眠るようになりますが、4ヵ月をすぎても頻回におっぱいを欲しがって夜起きてしまう場合は母乳不足が考えられます。おっぱいを飲む時間が30分以上で、体重の増えが悪い場合はミルクを補充してみましょう。
また、居間の照明が明る過ぎることもその原因になります。寝室が真っ暗でも居間が昼間のように明るければスムーズに睡眠に移行することはむずかしいのです。試しに居間の電気は8時を過ぎたら照明を半分にしてみましょう。
一般に、夜泣きで悩んでいるお母さんは、赤ちゃんが昼間寝ている間に、一生懸命、育児書で勉強し、掃除洗濯、食事の用意をするまじめなお母さんが多いようです。そこで、赤ちゃんの昼寝が長過ぎると、結果として赤ちゃんが夜に寝ようとしなくなります。そのような場合には、赤ちゃんの昼寝の時間を短くして赤ちゃんと一緒に外出することが効果的です。午前中に外の光を浴びることで、夜間のメラトニンの分泌が促進され、散歩は赤ゃんの筋肉を動かすことで、睡眠が誘導されやすくなります。また、お母さんが30分ほど赤ちゃんと一緒に昼寝することによりお母さんの疲れを取り除くことにもなります。
夜泣きは遺伝的な素因が知られています。おばあちゃんなども同じように夜泣きで困ったという経験を持っていることが多いので、どのような対応をしたらいいか教えてもらえるかもしれません。また、小児科のお医者さんからは養育者の気がつかない睡眠環境を指摘してもらえるかもしれません。夜泣きは、いずれはなくなるものですが早く夜泣きから開放され親子とも快適な生活を取り戻しましょう。
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