ミキハウス子育て総研がお届けする育児・子育て支援サイト【ハッピー・ノート.com】。 Q&A、リサーチ、専門家のコラムなど子育てファミリーの暮らしに役立つ情報満載!

育児・子育て支援サイト ハッピー・ノート.com
ハッピー・ノートドットコムとは RSSフィード メルマガ登録
  • ウェルカムベビーの結婚式場
  • ウェルカムベビーのお宿

子どもにとって全身麻酔って何?

事故・ケガ 子どもの病気 教えて!ドクター

(2007年 秋号 掲載)

子どもにとって全身麻酔って何?

あなたのお子さんが思いがけず「全身麻酔をかけて手術をしないといけません」と言われたら本当にびっくりすることでしょう。「全身麻酔は危なくないの?」とか「麻酔の後で頭がおかしくなったり、何か後遺症が起きたりしないの?」とか今までに考えたこともなかった心配事や心細さがドッと噴き出してくると思います。

でも、ちょっと待ってください。もし手術をしないといけないなら、ケガをした部分の局所麻酔をして、メスやハサミやらが行き来するところで、おとなしく我慢していられるでしょうか?小学校の高学年のお子さんなら、それでも我慢できるかもしれません。どうして手術をしないといけないか理解できない小さいお子さんなら、恐怖で泣き叫ぶでしょう。

手術の間、痛みも感じない、眠っている間に丁寧で繊細な手術ができる全身麻酔はあなたのお子さんにとって頼りになる大きな味方なのです。

麻酔の先生ってお医者さん?

全国どこの病院でも全身麻酔は麻酔科やその指導の下で行われているのが普通です。麻酔の先生といわれている人達は、医師免許を持った上、麻酔を専門とすることを国から資格として与えられています。全身麻酔とは手術や検査を可能にするよう、麻酔薬により一時的に意識や呼吸や循環など命を支えている器官をコントロールしています。薬によって意識や痛みをとっても、安全に前の状態に戻す蘇生が毎日の仕事ですので、麻酔科医は全身麻酔に対して、どの科の医師よりもよく知り尽くしていると言えます。

子どもの麻酔って大人とどう違うの?

全身麻酔をかけることは、お子さんの呼吸や循環(血圧や脈拍など)に大きくかかわってきます。麻酔薬は呼吸と共に体の中にとり込まれて作用したり、血管内に麻酔薬を注入して、全身麻酔として力を発揮するからです。

子どもが大人と大きく異なるのは、その予備力が小さいことです。分かり易く言うと、呼吸や循環の安全性のたくわえが少ないということです。麻酔薬の影響によって、大人よりも変化が激しく、短い時間に危険に陥りやすいのです。子どもの麻酔は単に子どもが小さいというだけでなく、大人に比べてより細かい観察と対応が必要なのです。

全身麻酔を安全にうけるには?

それでも、全身麻酔が必要になったからといって、取り乱したり、あわてる必要はありません。安全な麻酔を受けるために大事なことは、お子さんの日ごろの状態、例えばアレルギーをもっているか、風邪を引きやすいかなど、麻酔を担当する医師に正確に伝えることです。

子どもの呼吸をする空気の通り道(気道)はとても細いため、風邪症状があるかないかは大事な情報になります。また、最後に飲んだり、食べたりした時間もしっかり伝える必要があります。胃の中に食べたものが残っている場合は、嘔吐したものが肺に入らないように注意して麻酔をかけますが、知らずに全身麻酔をかけると胃の内容物が肺に入り、肺炎を起こし、大変なことになってしまいます。

麻酔をやることが決まった場合は、手術直前の数時間は、むやみに水分などは与えない方がいいでしょう。

現在は呼吸や循環の状態を細かく観察できるモニターを用い全身麻酔はとても安全になりました。全身麻酔は専門の医師が安全を心がけながら行っている限り、けっして恐ろしいものでなく、怖がることもないのです。
お子さんの心のケアも考えながら、今日も麻酔科医は頑張っています。

 

新崎康彦先生

麻酔科標榜医、沖縄県立南部医療センター・こども医療センター麻酔科部長。国立小児病院・都立八王子小児病院などを経て現職。30年小児麻酔に従事。《日本麻酔科学会》麻酔指導医、代議員。《日本小児麻酔学会》評議員、理事。2007年第13回日本小児麻酔学会大会会長(於:沖縄)。

新崎康彦

この記事に投票しよう


この記事のみんなの評価

33

10

1

この記事にコメントしよう

コメントを見る


注目TOPICS

事故・ケガの関連ドクターコラム

ココもみてね!ココもみてね!

  • ウェルカムベビーの結婚式場
  • ウェルカムベビーのお宿
Happy-Note
Happy-Note For マタニティ
Happy-Note For mum

注目トピックス

参加者全員にプレゼント付!子育てファミリーのためのオンラインマネーセミナー
参加者全員にプレゼント付!子育てファミリーのためのオンラインマネーセミナー
育児の不安に寄り添うスマートベビーモニター<br>AIの力を借りて「安全」「睡眠」「健康」をアップデート
育児の不安に寄り添うスマートベビーモニター
AIの力を借りて「安全」「睡眠」「健康」をアップデート
食材も調味料も安心・安全<br>宅配サービスの定番人気食材を知ろう
食材も調味料も安心・安全
宅配サービスの定番人気食材を知ろう
ヤケドしにくい安全設計で全方位をぐるりと暖かく お部屋の空気を汚さず、乾燥させず、安心&快適に
ヤケドしにくい安全設計で全方位をぐるりと暖かく お部屋の空気を汚さず、乾燥させず、安心&快適に
ドラム式洗濯乾燥機[まっ直ぐドラム2.0]が当たる! ふわふわランドリープレゼントキャンペーン実施中
ドラム式洗濯乾燥機[まっ直ぐドラム2.0]が当たる! ふわふわランドリープレゼントキャンペーン実施中
ミキハウス子育て総研による『地方への移住促進プロジェクト』
ミキハウス子育て総研による『地方への移住促進プロジェクト』
鉄道関連のイベント&特典満載!<br>西武線沿線にお住まいの方や西武線ユーザーにおすすめ 西武鉄道キッズクラブ
鉄道関連のイベント&特典満載!
西武線沿線にお住まいの方や西武線ユーザーにおすすめ 西武鉄道キッズクラブ
暮らしが変わる、ゆとりが生まれる<br>なんでも収納できる「広すぎ収納」がある暮らし
暮らしが変わる、ゆとりが生まれる
なんでも収納できる「広すぎ収納」がある暮らし
子育てママの救世主!「鼻水吸引器SuiSui(スイスイ)」があると授乳もラクになり、赤ちゃんもママもごきげん
子育てママの救世主!「鼻水吸引器SuiSui(スイスイ)」があると授乳もラクになり、赤ちゃんもママもごきげん
家が子育てのパートナー<br>家事も、心も、健康も住まいがサポート!【HESTAホーム】
家が子育てのパートナー
家事も、心も、健康も住まいがサポート!【HESTAホーム】
1〜3歳に不足しがちな「鉄」をサポートするフォローアップミルク 「明治ステップ」
1〜3歳に不足しがちな「鉄」をサポートするフォローアップミルク 「明治ステップ」
ば〜ばもママも食べてきた大好きな『バニラ』。<br>お子さまの「ファーストアイス」を親子3世代で
ば〜ばもママも食べてきた大好きな『バニラ』。
お子さまの「ファーストアイス」を親子3世代で
健康&省エネに効果アリ!補助金を利用した
健康&省エネに効果アリ!補助金を利用した"内窓リフォーム"で豪華賞品も当たる!
これってゆがみ?赤ちゃんの
これってゆがみ?赤ちゃんの"頭のかたち"が気になったら、専門クリニックに早めの相談を
ママにもパパにも生まれてくるベビーにも嬉しい「コープデリ」の宅配サービスを活用して、食事を便利に!
ママにもパパにも生まれてくるベビーにも嬉しい「コープデリ」の宅配サービスを活用して、食事を便利に!

Weeklyゴーゴーリサーチ ★投票受付中★

今週の投票

安産祈願や帯祝いをしましたか?
抽選で5名様に『図書カード500円分』をプレゼント。
投票する
今週のプレゼント
ミキハウス子育て総研の認定評価事業
  • 「子育てにやさしい住まいと環境」子育て支援のマンションと住宅
  • 小学生に贈りたい住まいと環境
  • 「ウェルカム“子育て・シニア”共生住宅」シニアとの多世代共生型住宅
  • ウェルカムファミリーの子育てスマートホーム
  • 「ウェルカムファミリーの自治体」安心して移住できる地域を選定
  • 「ウェルカムベビーのお宿」赤ちゃん連れ安心!認定の宿泊施設
  • 「Child-friendly HOTEL for travelers」お子さま連れ訪日外国人にオススメの宿泊施設
  • 「ウェルカムファミリーのスキー場&スノーパーク」スノーデビューにおすすめの認定スキー場
  • 「ウェルカムファミリーの観光地」お子さま連れにおすすめの観光地
  • 「ウェルカムベビーの観光施設」お子さまと楽しくおでかけできる観光施設
  • 「ウェルカムベビーの結婚式場」赤ちゃん連れにも優しい会場で素敵な式を
  • 「ウェルカムベビーの神社」赤ちゃん連れにも安心の認定の神社
  • 「子どもを通わせたい保育園」保護者の支持の高い先駆的保育園を選定
Happy-Note編集部twitter
ハッピー・ノート編集部ブログ
ハッピー・ノート編集部フェイスブック

このページのトップへ

Copyright © 2011 Mikihouse child & family research and marketing institute inc. All rights reserved.