事故・ケガ 子どもの病気 教えて!ドクター
「うちの子は3歳なんですが、熱中症になることはありますか?」お母さんは『熱中症で幼児が死亡』の新聞記事をご覧になって、お子さんのことが心配になったようです。実は赤ちゃんから大人まで、元気いっぱいのスポーツマンでさえ、なる可能性があります。熱中症は「だれでも」なりえます。
熱中症は、「暑さによって引き起こされる様々な体調の不良」のことです。暑い夏はもちろんですが、冬でも晴天下の車内で発生したりします。実際に、パチンコに親が行っていて車内に置き去りにされた子どもが熱中症で命を落としたりしています。なにも猛暑でなくても起こるのです。前日までに比べて急に気温が上がった場合、梅雨明けをしたばかりの時、気温がそれほどでないのに湿度が高い時などでは起こりやすくなります。また、戸外の運動中、運動開始から30分程度と早期でも発症することがあります。
熱中症でも死に至る事はあるのでしょうか?これはありえます!
神経系の症状: 手足や腹筋の痛みを伴ったけいれん、唇がしびれる、めまい、おかしな言動や行動、意識障害など。
循環器系の症状: 脈が速く弱くなる、呼吸回数が増える、顔色が悪くなる、顔面や皮膚の蒼白、多量の発汗など。
これらの症状が強くなると死に至ることがあります。
①まず人手を呼ぼう! できるだけ周りの大人を呼び集めます。早目に救急車を手配します。
②次にしっかり観察!意識、脈、呼吸、顔色、体温などを冷静に観察しましょう。
③休息。風通しの良い木陰やクーラーの入っているところで休ませます。
④冷却。体温を下げることを優先します。衣服をできるだけ脱がせます。体にぬるま湯をふきかけます。(冷水は震えを起こすのでよくない。)そしてうちわ、タオル、服などで風を起こして水を気化させます。
⑤水分補給。意識がはっきりしている場合は、スポーツドリンクなど塩分の含まれている水分を補給させます。
多量な汗をかいた際の水分補給はポイントがあります。塩分の入っていない水だけを補給しないということです。これは胃腸炎などの体調不良時にも当てはまります。運動時には子ども用のイオン飲料、体調不良時には経口補水液(OSー1)がおすすめです。
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