歯 子どもの病気 教えて!ドクター
子どもの歯が一番見やすいのは仰向けに寝かせた姿勢です。正座したひざの上に子どもの頭をのせると、子どもの首が前に傾き、歯の位置によっては見えにくいことがあります。そういうときは、両足を伸ばし、股の間に子どもの頭を挟み込むようにすると、少しくらい頭を動かされてもぶれずに磨きやすくなります。もし嫌がって暴れて磨きにくい時は、子どもの腕を脚で押さえて頭をしっかり挟み込みましょう。
歯ブラシは、柄がストレートで植毛部は小さく(子どもの指の幅1本半程度)腰のあるものを選び、毛先が開いたらすぐに新しいものと交換してください。子どもは歯ブラシを咬むためすぐに毛先が広がるので、子どもが使うものと仕上げ磨き用の2種類を準備し、使い分けましょう。グーの手で歯ブラシを握ると力が入り過ぎるので、ペンを持つ要領で握る(ペングリップ)と一定の力で小刻みに動かすことができます。
力の入れ方はブラシの先が曲がらない程度で、手の甲に当ててこそばゆい感じくらいの力でOK。1歯分くらいのストロークで1か所につき5〜10回くらいリズミカルに小刻みに動かして磨きます。まずは唾液が届きにくく虫歯になりやすい上の歯から順番に歯磨きを始めれば、途中で嫌がっても少し安心です。しつこくやると歯磨きが嫌いになるので、短時間で切り上げ、次は磨き残したところを念入りにやりましょう。
上の前歯は、人さし指を歯ぐきの根元に入れて唇をそっと持ち上げ、上唇小帯(上唇の裏側と歯ぐきをつなぐ筋)にあたらないよう歯ブラシをやや傾けて磨きます。下の前歯も同様に人さし指で下唇を軽く押し下げて歯ブラシを少し傾けて磨きましょう。また奥歯を磨く時は指で唇を横にぐーっと広げると奥まできれいに磨けます。咬み合わせ面は歯ブラシを垂直に当て溝の汚れをかき出すように磨きましょう。
最初は歯磨きを嫌がって当たり前です。長い目で見てまずは楽しく歯磨きに慣れていってください。仰向けに寝かされるのを嫌がる場合は、立った状態なら嫌がらずに磨けるのであれば、しばらくは壁の前などに立たせて磨いてもいいでしょう。歯磨き中は微笑みながら優しく「恐くないよ〜」と声をかけ、絶対に痛みや恐怖を与えないようにしましょう。ママがあまり一生懸命すぎて、勢いで歯ぐきや唇の粘膜を傷つけたり、必死な形相だと、ますます歯磨き嫌いになってしまいます。
子どもの好きな音楽をかけたり、子ども向け番組の歯磨きの歌を歌いながら磨いたりと楽しい雰囲気を演出しましょう。また子どもに鏡を持たせて、磨いている様子を見せるのも興味を引き出す事ができます。
歯磨きの後、「お口の中がきれいになって気持ちがいいね」という声かけをし、頑張って磨けたら「上手にできたよ、スゴイ!」とたくさん誉めてあげてください。
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