水ぼうそう 予防接種 教えて!ドクター
水ぼうそうは、ヘルペスウイルスの仲間の水痘・帯状疱疹ウイルスに感染してかかる病気です。ほとんどの人が幼児期から学童期にかけてかかり、一度かかると免疫ができるため、通常は二度とかかりません。
感染すると約2週間の潜伏期があり、お腹や胸、背中に小さな赤い虫刺されのような発疹ができます。発疹は徐々に先端に水を持つようになります(水疱)。3〜4日の間全身に増え続けた後、次第に乾燥してかさぶたになります。いろいろな状態の発疹が一度に見られるのが水ぼうそうの特徴で、あたまの毛髪部に出ることも特徴の一つです。すべての水疱がかさぶたになれば治癒と考えられ、集団生活に戻ることができます。
水ぼうそうは比較的症状の軽い病気と考えられていますが、脳炎、髄膜炎などの合併症を起こすことがあり、アトピー体質の子どもは皮膚の抵抗力が弱いために重症になりやすいと言われています。症状が出たらすぐに医療機関を受診することが大切です。
熱が高い時は水分を充分に補給して脱水症に気をつけてください。水まくら等で頭や腋の下を冷やし、布団を掛けすぎないよう にしましょう。解熱剤はなるべく使用せず、使うならばアセトアミノフェン剤にします。
かゆみが強いのも水ぼうそうの特徴です。子どもはどうしてもひっ掻いてしまいます。水疱が破れて化膿すると痕が残ります。爪を短く切って手を清潔にすることも大切です。かゆみを少しでも軽くするために室温を低めにして、かゆいところを軽く叩くようにして紛らわせます。
入浴は熱がある間、水疱が増えている時期は避けてください。とはいえ不潔にすると細菌感染の恐れがあるので、さっとシャワーを浴びて清潔にしましょう。
水ぼうそうは感染力が非常に強く、他人に迷惑を掛けるため「学校保健法」に指定されています。一般にはすべての発疹がかさぶたになると感染力が低下するので、通園・通学の許可がおります。主治医に相談して下さい。
子どもが複数いる家庭では、一人が水ぼうそうにかかると他の子どもも潜伏期を経て、水ぼうそうになる確率が高くなり、後からかかった子どもの方が重症化する傾向があります。
まず水ぼうそうにかかっている人に近づかないこと。手洗い・うがいを充分にすること。
予防接種ワクチンを1歳過ぎたら受けるように心掛けること。ワクチンを打ってもかかってしまう人がいますが、100%近く軽症化すると言われています。
高齢者の帯状疱疹がワクチン未接種の乳幼児に感染して、水ぼうそうを発症することもあります。また水ぼうそうの流行時期には高齢者の帯状疱疹が多いと言われています。
帯状疱疹罹患後の神経痛は治り難く、つらいものなので子どもばかりではなく、流行時には大人にもワクチンを奨めると良いと思います。
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