事故・ケガ 子どもの病気 教えて!ドクター
自動車事故時に命を守る子供用のシートベルトは、欧米では「Child Restraint System(小児拘束装置)」と呼ばれ、子供をある程度拘束してでも「命」を守るという意味がこめられています。一方、日本では「チャイルドシート」と呼ばれています。
警視庁の6歳未満の交通事故データでは、子供が関係する事故が増加しており、またチャイルドシートをしていない子供は、着用していた子供に比較し致死率4.3倍と悲惨な結果です。1〜4歳児の死亡原因第1位は「不慮の事故」でその中で最も多いのが交通事故死です。
平成12年4月から日本でも6歳未満の乳幼児に対しチャイルドシートの着用が法律で義務化されましたが平成17年の着用率は49%と半数にも届いていませんし、5歳児に限ると30%と3人に1人も着けていないという大変信じがたい現状でした。着用率100%の早期達成にはチャイルドシート先進国オーストラリアで実施されている罰金制度導入も検討されるべきと思っています。
チャイルドシートは乳児用・幼児用・学童用の3種類に分けられます。乳児用は、後ろ向き取り付けの「だっこ型」と、横向き取り付けの「ベッド型」がありますが、世界のほとんどが「だっこ型」で衝撃を背中全体の広い面積で分散させられるとして米国小児科学会も「だっこ型」を後部座席に後ろ向き装着するように推奨しています。
せっかく使用していても「締め付け不足」などのミスユースが3人に1人との報告がありますので地域で開催されているチェックアップイベントに参加されてはいかがでしょうか。
最近のチャイルドシートは部品の一部取り外し等で年代をこえて使用できるロングユースタイプも発売されています。成人と同じシートベルトが使えるのは身長140cmぐらいからで目安は小学校高学年から中学生になってからです。
お父さんやお母さんが子ども達に「みんないっしょに付けようね!」の言葉が習慣化してほしいものです。妊婦さんも含め乗車者すべてがベルトをつけ身の安全を心がけるルールが求められます。 大切な命を守ってくれるチャイルドシートがあるのに予防対策をしないわけはないですよね。
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