おっぱい ママの病気・健康 教えて!ドクター
ユニセフ・WHO(世界保健機関)・日本母乳の会が"あかちゃんにやさしい病院"を認定しています。ここならほとんど必ず母乳を出してくれます。でも、こういった病院は全国で40カ所ぐらいしかありません。もちろん認定病院に準じた病院がその何倍もありますが、さて自分の近くでどこが母乳を出してくれる病院か、わかればいいのですが…。
行きやすいご近所の産科でも十分です。妊婦健診のたびに"私は母乳で育てたい"と言っておきます。出産した時も"母乳を飲ます!"と言って下さい。そうすれば産科の先生はあなたの意思を可能な範囲で尊重してくれるはずです。
お母さんが母乳育児をする気があること、赤ちゃんがお母さんの乳首を吸ってくれること、の2点があれば母乳は必ず出ます。もし母乳だけにならなくても母乳が止まることはありません。
①1日10回以上の授乳
母乳のみの方が1日7—8回は飲ませていますので、"出ない"と思う方はそれ以上飲まして下さい。1回片方5分でいいのでチョコチョコ飲ませましょう。乳房は吸わせたら"必要"と感じて母乳を作ります。いらないのに母乳を作るとお母さんが乳腺炎になるので、飲ませなかったら一生懸命止めています。くれぐれも、母乳は"できるので飲ます"のではなく、"飲ませるからできる"のです。保護器は使わず必ず直接乳首を吸わせてください。
②お母さんが水分を十分とる事
栄養は妊娠中にお母さんの身体に蓄えますが、水分は蓄えようがありません。お母さんが必要な水分量+1000ccをめどに飲みましょう。もうひとつの目安はお母さんの便が硬くないことです。
③お母さんも昼寝をすること
お母さんの身体は”母乳製造機“です。疲れていては母乳は作れません。夜は2—3回飲まさなければならないのですから、昼間子供といっしょに昼寝をしましょう。寝た後は母乳も良く出ます。
乳房は最初は働きが良くないのでいつも母乳を作っています。ですから時間がたつと張ってきます。しかし、3—4ヵ月になると働きが良くなり、子供が吸うとドンと作れるようになります。そして普段はあまり作らず張ってこなくなります。これを"母乳ができなくなった"と勘違いして、人工ミルクを足すと母乳は止まってしまいますので御注意下さい。
9ヵ月を過ぎてフォローアップミルクを飲ませる方がいますが、これは母乳のみで育てている子には特に必要ありません。母乳は生まれてすぐの黄色い色からだんだん真っ白に変わり、離乳食を日に2—3回も食べはじめるとサラサラしてきて、栄養がなくなってきたように感じます。それは子供の成長にあわせて母乳の成分も変わってきているということです。一方人工ミルクは生まれてすぐでも離乳食が始まっても、ずっと同じ組成です。そこで離乳食を十分食べはじめたら成分を少し変えようということでフォローアップミルクがでてきたのです。
病気の専門家は医師ですが、母乳で育てるということは正常なことです。正常な母乳・乳房の専門家は助産師です。母乳育児のトラブルは助産師さんにまず相談してみましょう。
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