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自律神経失調症での出産

教えて先輩ママ

聞いてください

私は、自律神経失調症の過呼吸症候群という病気です。軽い安定剤を飲んでいます。去年の6月に流産をしました。周りの人は、その薬のせいだと言うのですが……。私には、3歳半の子どもがいます。今は発作も起きないぐらい回復しましたが、「またいつ発作が起きるんだろう」と考えたり、2人目のことで「こんな私でも、あの出産の痛みにたえられるのか」「また流産したら……」と考えたりすると、不安な気持ちから立ち直れなくなるときがあります。
(お名前がありませんでした)
この「ホンネ」に対して、貴重な体験談を多数いただきました。
また、みなさんからの投稿とは別に、医師よりコメントをいただきましたので、こちらも参考にしてください。


みなさんの投稿

私も過呼吸でした。というか、です。16歳の時に何度も倒れて救急車で運ばれ、それ以来です。薬は、飲み続けねばならないのを、自分の意思でやめました。薬で発作を抑えることはできても、原因であるストレスを取り除かない限り、何度でも倒れてしまうわけです。「えーい、めんどくさい!薬でストレスなくなるわけない!」と思った私は、自分の気持ちを前向きに、少しでも発作が起きそうなときは(事前に兆候があります)、むりをせず、体を休めたり、気分転換するよう心がけて、今では倒れるような大きな発作を起こすことなく、暮らしています。
病気とうまく付き合う方法が、きっとあります。薬を使うのも、ひとつの方法でしょう。3歳半のかわいい子供がいるなら、今を大事にしましょうよ。「もし倒れたら」「もし流産したら」とおこってもいないことで考え込むなんて、それこそストレスですよ。薬が心配なら、お医者様に相談されてはいかがですか?
副作用のことはよくわかりませんが、私も子供を持つまでいろんなことがありました。無月経、無排卵性月経(不妊症)、不育症、流産数回を乗り越えて、やっと息子を授かりました。流産はつらいことだけど、おこる前からクヨクヨしていたら、どんな人でも母体に悪影響ですよ。なったらなったとき、です。人生七転び八起き、です。ちなみにやっと授かった息子は、ハンディキャップをもっていますが、私はとても幸せに暮らしていますよ。
がんばってくださいね。あなたはひとりじゃないんだから、ね。
(横浜市 しんちゃんのママ 34歳)

本当にこの病気は多いんだなと思いました。友人が今この病気で病院に通っています。もうひとりの友人も過呼吸症候群で、治療はもうしていませんが、時々夜中に泣きながら電話をかけてきます。わたしも、子どものころに不眠でクリニックに通い、産後また調子が悪くなりました。
主人は、ひとり目の時には何がなにやらわからない感じで、「そんなことでいちいちからんでくるな」とか、「訳のわからないことで泣くな」と怒っていましたが,二人目の時にはわかってくれて、真剣に話を聞いてくれたり、気分転換に二人だけで出かける時間を作ってくれました。私の場合は「主人が真剣に相手をしてくれた」ということが、何よりの薬でした。早い時期に対応してくれたので、軽い段階で治まったんだと思います。
あの底なし沼のような不安は、本当につらいですよね。でも「風邪がどんなに長引いてもいつしか治るように、この不安もいつしか薄らぐ」と、以前先生がおっしゃっていました。強い日差しほど深い影を作るし、明けない夜はありません。今では主人の「気の持ちようだ」という言葉に、泣いてけんかしたことも、いい思い出です。どうか自分を責めたり焦ったりなさらず、いつか気持ちが和らぐ日を待っていて欲しいです。
(とんとん)

私も似たような症状で、いつも不安になります。子供(3歳1ヶ月)が生まれてすぐ発作が出てから、いまでも起きることがあります。発作の時はあまりの苦しさに「死んじゃうかも」と思ったりしてしまいます。私も2人目不安なんですが、パパはほしいみたいだし……。お医者さまに相談した方がいいかもしれませんね。出産は何人目でも大変ですが、お互いがんばりましょう!!
(足立区 ゆう 32歳)

私も同じ病もちです。病院で「結婚して子供でも産めば治る」と言われて10年、2人の子持ちになった今でも相変わらずです。
他人(医者)を信頼して自分をぶちまけて話すことができないので、病院には一度行ったっきり。本を読んで、自分なりに対処するだけです。と言っても、子供がいるとなかなか無理で、ぼーっとするとか寝るとかその程度。あとは幼なじみに「しんどい」とぼやいたり。薬は使いません。私自身薬に頼るところがあるので、よほどの発作にならない限り、お守りとして持っておくだけです。
お産の時には先生らにそのことを伝え、紙袋を持って入りました。やはり手足はしびれましたが、発作まではいきませんでしたよ。薬と流産の関係はわかりませんが、病もちでも妊娠出産は問題なしです。病気を怖がらないで。理解されにくい病気ですが、まわりに「こういうもの」ということだけでも知ってもらえるといいですね。
(大阪府 さくら 31歳)

私は過呼吸症候群で3年前に出産をしました。なかなか妊娠できずやっとできた子供でした。お腹にいる時から発作は起きてました。そして「出産のときもし発作が起きたら」と心配してたら、起きてしまったのです。もう少しでという所で息ができなくなり、パクパクと金魚みたいになってしまって……。看護婦さんがすぐ気が付いて、ビニール袋をくれました。そこに自分の息を入れて吸ったら、少しずつ落ち着いてきて、子供も無事に産まれました。それでも発作のあとは体が震えて、しばらくはつらかったです。
子供が産まれてからは発作が落ち着き、今では少しおかしくなると「しっかりしないと!子供がいるから」と気持ちを落ち着かせてます。やっぱり二人目は怖くてまだ考えられません。でも、またきっと次の赤ちゃんが勇気をくれそうで「大丈夫かもしれない」と最近は思ってます。
あなたもきっと時間がたてば気持ちが落ち着くと思います。周りの人の声は気にせず、3歳半のお子さんとゆったりと過ごして欲しいです。同じ気持ちの人がいる!私は少し元気が出ました。頑張ってください!
(東京都 しーちゃん 29歳)

私の場合、妊娠してからアトピーになりました。かゆみで眠れずに、産科からかゆみ止めのお薬を服用していました。吐き気もひどく点滴を受けました。子供は重度の心臓病で産まれました。周りから「薬のせい」「アトピーだから病気の子が産まれた」等お約束通りの言葉が返ってきました。現在も精神安定剤を飲んでいます。安定剤は妊娠したら服用は止めないとダメって言われたかな?
「ふたりめも病気だったら……」「前回と同じくかゆくて眠れなかったら……」「自分が入院中、子供(ひとりめ)になにかあったら……」不安は書ききれないくらい沢山あります。考えると眠れないこともあります。
私の場合、不安はすべて産婦人科のお医者さんにお話しするようにしています。あなたも専門医や産婦人科のお医者さんに相談してみてはいかがですか?絶対に良い答えが返ってきます。お医者さんと気が合わなければ、病院を変えれば良いのだし、前向きに物事を考えてはどうでしょう。思い詰めず、すべてを吐きだしては?
(どなまま)

医師よりコメント
「心療内科 荻本医院」 荻本芳信先生 より

過換気症候群にはパニック障害、不安神経症といった診断名が妥当なケース、うつ状態に挿間的に現れるケース、症状精神障害(甲状腺機能亢進症など)等々が考えられ、対応はまちまちです。

 ごく一般的な治療方法として:
#ビニール袋云々の手技はみなさん既に御存知でしょう。
#薬物(抗不安薬、クロミプラミン等の三環系抗うつ剤、SSRIなど)はやはり有効な治療手段です。勿論妊娠中、授乳中の方に対する投与は慎重を期さねばなりません。
#小生の診療所では自律訓練によりかなりの改善を見たケースも少なくありません。

 皆さんにたいしてのアドバイスとしては、パラドキシカルな言い方になると思いますが、信頼のおける医師のもとで精神的なケア―を受けながらも、「空虚な精神主義に陥らないように」ということになるでしょうか。


「篠原医院」耳鼻科医 砂山恵子先生 より

「先輩ママドクターからのアドバイス」

過換気症候群

【過換気(過呼吸)症候群】
 息が苦しい原因は沢山あります、やはり内科でしっかり検査をされるのが一番なんですが、ただ、心理的に息苦しくなることもあります。原因はあきらかでありませんが心因性と身体性に原因があるようです。

 過度に呼吸して(し過ぎて)、そのため体内の炭酸ガスが過度に体の外に排出され呼吸性アルカローシスを起こす疾患です。ちょっと難しい言葉ですが要するに酸素を取り入れすぎて炭酸ガスを体外から過度に出し過ぎて、その結果呼吸困難、窒息感、胸部不快、神経症状(四肢マヒ、顔面しびれなど)痙攣や不安を覚える疾患群です。検査では血液中の炭酸ガス分圧の著明低下があります。PHの上昇を来します。酸素飽和度は保たれます。血圧は下降、脳血流減少、心拍出量は増加します。

 自発的に速い息をさせると誘発される、後血液検査での発作時にある状態で見ますが、要するにこの発作になると『呼吸が苦しい、だから余計に呼吸する。それによって血中炭酸ガス分圧が下がる、また苦しくなるので過呼吸してもっと症状が強くなる。』の悪循環です。

 ただ、てんかんとか、甲状腺機能亢進症や内科疾患とか、目眩がないかなども必ず鑑別して、後『発作は命にかかわるものでない』ことを理解していただき、発作の時は息ごらえや、紙袋の呼吸で血中の炭酸ガスを増やすと発作が消失することを理解していただくことでしょうか。後発作のような不安があればその説明でしっかりと無理に過呼吸にすると余計苦しくなることをしっかり理解していただくこと。後心因性の問題があれば心理的カウンセリングを受けることでしょうか。

 ともかくこの発作をもってる方はしっかりと先生に説明を受けられてください。


【自律神経失調症とは?】
 まず自律神経ですがこれには、交感神経と副交感神経があり人間の意志と無関係に人間の生命を維持していく神経といいましょうか。(運動神経や感覚神経と違います)100メートルを全速力で走った際におそらくものすごい心拍数になってるでしょう。
というのも体を動かすために全身に酸素を送らないといけず、そのため血管の動脈血の流れをふだんよりずっと急速にしないといけません。
人間は、けして随意に『心拍数をふやす』と意識してないけど心拍数は増えています。
どうしてかというとここに交感神経が働くからです。
そして人間だれでも夜になったら眠りにつきますが、これも『眠れ』と意識したわけでない。
自然にねむくなり眠る、これは副交感神経が働くからです。
驚いたら自然に冷や汗がでるのもこういう随意してない(本人が意識してない)自律神経が働くからです。

 自律神経障害とは、その乱れが起こり、とんでもない所で急に脈が早くなったりあるいは冷や汗が出たり、血圧が上下したり、そういう『普段意識してないときにこういう症状が病的に突然でる』状態を言います。軽い微熱,目眩、原因不明の気分の悪さ・・いわゆる不定愁訴ですが、よくそう判定されます。
ただこの自律神経失調というのは範囲が広いのです。心療内科とかかわるものからむしろ神経内科にかかわるもの、また科もいろいろです。内科、耳鼻科、その他ほとんどの科で自律神経失調といわれている範囲の疾患があります。

 まったく心の状態とかかわらないものもあれば(たとえば思春期女性の起立性低血圧もそうです)かなり心の問題がかかわってくる場合もあります。更年期障害も一種の自律神経失調症ですから。特に女性は女性ホルモンの動向と関係があると言われ、急速に変わる時期生理がはじまる前後の思春期、妊娠とか産後、あるいは終わる前後の閉経期の更年期におこりやすいとされています。
閉経期の女性も突然動悸が打ったり、冷や汗、のぼせ、血圧の激しい変動また眠れなくなるなど、検査などではほとんど何ともないのに、不随意にこういう症状が出ます。
でも気にしない人もいれば気にしすぎて起こるのでないか起こるのでないかといういわゆるパニック障害まで行く場合もあります。


【めまい パニック障害】
 数カ月前くらいから、なんらかの原因が解らない身体症状が突然出てくる、しかも突然であり、体の各部に出てくる、たとえば突然息がしにくくなる、突然胸がむかつく、それで内科に行ったけど解らない。かと思うと車の運転中に突然目が回り息が苦しくなる。

 めまいと思っていろいろな科に行ったけど、原因が解らない。

 自律神経失調症と言われたけど、ただ不安でたまらない、しかもそれが絶えず起こるような気がして毎日が不安である。

 この場合自律神経失調症とまたがることは沢山ありますが、しかし、その症状が多彩な身体症状であるし、しかも、不安を絶えず抱えて生活してる、そういう不安発作をパニック発作といいます。ただ自律神経失調症も加わることもありますが、激しい不安を伴います。それは発作を誘発する、あるいは身体症状が強い不安と共に起こるのが特徴です。

 一般に強い不安にかられた時や急に恐ろしい目にあったりすると、心臓がどきどきしたり気が遠くなるように感じます。あるいはこれをめまいとして感じることもあります。不安を覚えるには私たちに日ごろ心配な事があって、それが気になってる時ですがいろいろな気掛かりが全く意識されてないのに、いきなり理由なく不安発作が突発するものです。

 日ごろ私たちはいやなこと、からだや人間関係、仕事などでストレスがあります。
それを抑圧するという心の働きで無意識の中に追いやられて過ごしていますが、状態で何かのきっかけで加わると、不安の情動が不意に現れることがあります。

不安の情動は不安感と恐怖として自覚されると同時に体の中に激しい変化をもたらし、自律神経系や内分泌系のバランスを崩し、それにともなって身体症状が出ます。
 一度体の変化を起こすとそれに伴う恐怖感が一層不安の情動をかきたて、あたかも癖のように不安、不安から来る発作、それを怖いと思う不安、また発作と繰り返します。

 さらにめんどうなことに、発作がない時にも落ち着きがなく取り越し苦労をして心身ともに緊張した状態が続きます。持続性の肩凝り、動悸やいわゆる不定愁訴として出てきます。

 それが不安発作(パニック発作、パニック障害)と言われるものです。


【自律神経失調と不安】
 自律神経失調症にもいろいろあります。
いろいろな身体症状がでてるだけでなく心の不安を訴える人もいます。
ただ自律神経失調だけなら治療も内科などで可能ながら(早い話夏の起立性低血圧も自律神経の乱れ。ご婦人の更年期障害もそうです。)目眩と汗は自律神経の乱れによるものです。

 しかしそれで、ああ、あせが出るし、目眩も起こるけど、そのうち治るだろうで自律神経の治療をなさってる人もいます。不安感が無い人です。
でも、それに『いつでるのか?』『不安でたまらない』こういった心理状況が加われば自律神経失調プラス不安神経状態になります。この場合はやはり安定剤などを要しますので、さらにちょっと違った形態、つまり自律神経の乱れだけでなく不安によって症状が悪化することになります。

 こういう状態ではやはり何か心理的な圧迫感をのぞくためにカウンセリングとか心療内科的な不安除去の治療も必要になります。やはりどちらを重とするかにもよると思います。よく先生と相談されるのが一番でしょう。

 不思議なもので不安が加わるとさらに自律神経の乱れは大きくなります。

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