「抹茶」と聞いて思い浮かべるものは何ですか?
「茶道」・「お茶のお稽古」・「日本文化」という文化的な面はもちろん、小学生くらいの子どもたちの間では抹茶アイス、抹茶チョコレート、など抹茶味のお菓子も浸透しています。
抹茶スイーツに加え、抹茶オレ、抹茶ラテ、など、こちらは海外でも人気です。
海外では今や、抹茶は健康に良いスーパーフードのイメージでセレブにも人気があります。
抹茶は13世紀に中国から日本に禅とともに伝わりました。
その後中国では飲まれなくなりましたが、日本では茶道がずっと受け継がれていったため、抹茶が今でも飲まれています。
その間、よりよい抹茶・おいしい抹茶を求めて栽培方法や加工方法が工夫・研究され、今では品質の良い抹茶がどこでも手に入ります。
今回から数回、お家で楽しむ「抹茶」についてご紹介します。
スーパーにも抹茶はありますが、やはり街のお茶屋さんや百貨店、専門店など対面販売のお店で購入することをおすすめします。
味の好みや用途、予算などを伝えると、それに合う抹茶を提案してくれます。
試飲できる場合もあるので、気軽に尋ねてみてください。
抹茶はお店(茶舗。「お詰め」とも言う)により、味や香りの特徴が違います。
お気に入りの抹茶が見つかったら、パッケージに書いてある茶舗の名前と「茶銘」(茶缶にシールで貼ってあることが多い)をメモするなどして覚えておくと良いですよ。
お菓子作りに使うから製菓材料コーナーでいいと思われる方も多いかと思いますが、製菓用として販売されているものの中には時々着色のためのクロレラや香料などが添加されているものもあります。
中には「抹茶」としていながら一般的な抹茶の栽培・加工方法とは違う工程で作られたものもありますので、こちらを飲用にすると違った味になる可能性があります。
個人的な意見ではありますが、お菓子作りの際でも、製菓用より専門店で手に入る手ごろな価格帯の抹茶を使った方がおいしく感じます。
抹茶のうま味・甘味と値段は比例することが多いです。
同じ茶舗の同じように見えるパッケージ・茶缶でも、そこに貼ってある「茶銘」(シールなどに書いてある)で値段も味も違います。
使われている茶葉の内容が違うのです。
目安ではありますが、30g1,000円以下のものはさっぱりした味で苦みが感じられるものが多く、30g1,500円以上であればうま味や甘味のバランスが良いものが多いです。
30g2,000円以上になるとさらに濃厚なうま味・甘味が感じられるものが多いです。
こちらは「濃茶(こいちゃ)用」として使われることが多いです。
泡はなく、どろどろした状態で、お茶のお稽古やお茶会では数人で回し飲みします。
(左が「濃茶」、右が「薄茶」。抹茶テイスティング講座にて)
普段よく見かける抹茶は「薄茶(うすちゃ)」です。
濃茶用の抹茶を薄茶にして飲んでもおいしいですが、お家で楽しむなら30g1,000円~1,500円で十分おいしく感じられます。
ちょっと高いと感じるかもしれませんが、1回に1人分で使用する抹茶の量は1.5~2g程度ですので、30gですと15~20杯分になります。
ただ、抹茶は粒子が細かいため、開封すると酸化しやすく、色や香りが損なわれてしまいます。
できれば2週間以内、長くても1ヵ月以内に使い切ることをおすすめしています。
できるだけ少量で購入して(20gサイズの缶で販売している茶舗もあります)、早めに使い切るのがよいでしょう。
使い切れない場合は、お菓子作りなどに利用してみてください。
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酒井 知子 【日本茶インストラクター】
記事テーマ
親子で日本茶ライフを楽しんでみませんか?お茶を飲むだけでなく、見て触って香りを嗅いで、子ども達は五感で楽しむことがでます。2歳から茶筅を握り3歳からはmy急須でお茶をいれる娘との日本茶ライフの中から、親子で楽しめるアイディアをご紹介します。茶葉の選び方やお茶のいれ方など日本茶インストラクターならではのコツやポイントも交えてお伝えします。